~体験談~マッチングアプリで”恋人”兼”ぐりぐら”?【ticklenovel】

ちょっと盛ってますが、ほぼノンフィクションです。

目次(気になる項目をタップ!)

ぐりぐら体験談

くすぐりフェチ相手

今日はマッチングアプリで知り合った女性との初デート。

くすぐりフェチである俺だけども、くすぐり相手などを作りたかったわけではなく、普通に彼女が欲しかったのでマッチングアプリで出会いを探していた。

コミュニティ検索で興味本位で「くすぐり」と検索してみたら、「くすぐり好き」というコミュニティがあったので、登録したい気持ちもあったけどそこはグッと堪えて健全なプロフィールを作った。

本日の予定は、カフェでお話してからの映画。

お互いアニメが好きという共通点があったので、映画を観ようということになり、その前にトークしたいということでカフェで甘い物でも食べようということになった。

遅れてはいけまいと早めに出て、なんと30分前に集合場所である新宿東口着いてしまった。

ここで到着連絡を相手にしてしまうと焦らせてしまうので、待ち合わせの人が座って並んでいるガードレールにも俺もたれ掛かる。

沙樹ちゃんってどんな人なんだろうなぁ、相手の女性の妄想を膨らませる。

相手のプロフィール画像は首からは上は映っていなかったので、顔は全くわからない。

プロフィールの入力項目の体型では”普通”を選択していた。

容姿や体型のみで彼女を決めているわけではないが、できれば可愛いくてスタイルも良い子というのが本音だ。

そう、今俺の右隣のガードレールの前にちょこんと立った女性のように。

やや後ろからの横顔しか見えないけど、すごい可愛い雰囲気。

それに、今は冬でコートを着ているいて分かりづらいけど、スラッとして綺麗な体型。

はぁ、こんな女性が彼女だったらなぁ。

願わくばくすぐったりくすぐられたりできたら最高なのに。

まずい、今から女性と会うのに期待値を上げすぎてはいけない。

隣の女性をくすぐる妄想を消し去り、相手の到着を待つ。


適当に時間を過ごし5分前になったので、相手にメッセージを送ってみる。

着きました!もう居たりしますか?

はい!私も着きました!どこにいますか?

東口から見て、右側のガードレール沿いなんだけど、人いっぱいいるな…

待ち合わせの人だらけすぎて、どの人かお互いに分からなくてどうしようか迷ってしまう…

服装を送るしかないかと思い、続きのメッセージを打つ。

私もその辺です!
私、黒いロングコートにベージュのマフラーしてます!

俺は、グレーのコートに黒いリュック背負ってるよー

俺も服装を打ち終えていたところなので、打ち返してから周囲の沙樹ちゃんぽい女性を探す。

黒いロングコートの人を探そうと顔をあげると、すぐさま右隣にさっき俺が理想的だと思った女性が黒いコートを着ながら立っているが、メッセージからするに沙樹ちゃんはずっと待っていた感じでもないので、沙樹ちゃんとは思わず周囲を見渡す。

この人が沙樹ちゃんであれという期待を外した時のガッカリ感を味わいたくないという理由も大きい。

黒い長めのコートの人は数名いるが、そこからベージュのマフラーとなると、あれ、いないな…

いるとすると、あれ?この女性しか…

俺がキョロキョロした末に右隣の女性を見ると、相手も辺りを見渡してから俺をみてスマホと俺の服装を交互を見ている。

こ、これは…

「あの、沙樹ちゃん、ですか?」

「あ、そうです!大河さんですか?」

「はい、そうです!ずっと隣にいたんですね!!」

「ははは、ほんとですね!」

まさか、本当にこの女性が沙樹ちゃんだったとは…

俺が着いたほぼ直後くらいに着てたし、お互いかなり早く着いちゃったんだな。

そして、沙樹ちゃんも俺が先に居たことは知っていると思うとちょっと恥ずかしくなってくる。

そのことにはお互い触れず、あらかじめ決めていたカフェに向かう。

カフェは普段俺が行かないようなオシャレ、かつ落ち着いた雰囲気で、美味しそうなスイーツをたくさん扱っているところだ。

コートを脱ぎ席につき、メニューを2人で覗き込む。

「素敵なカフェですね〜。わぁ、美味しそう〜〜!!」

目を輝かせ、笑顔でメニューを見渡す沙樹ちゃん。

やば、笑顔めちゃめちゃ可愛いんだが!!

メニューではなく沙樹ちゃんに目が釘付けになってしまう。

何を頼んだのか記憶がないまま注文は完了し、スイーツが来るのを待つ。

「なんか白シャツでペアルックみたいになっちゃいましたね」

沙樹ちゃんにそう言われ、俺も今気づいた。

「ですね!なんかオシャレなカフェだったので、何着て行こうか迷って無難に白いシャツにしちゃいました」

「ふふっ。私も全く一緒です。迷った末に白いブラウスになっちゃいました」

周りのお客さんは普通の服装なのに、なぜか俺たちだけオフィスカジュアルのような装いで浮いてないか?と心配になる。

周囲を見渡していると沙樹ちゃんも同じことを考えていたようで、目が合ってお互いにふふっと笑ってしまう。

同じこと考えてたのがなんだか嬉しいし恥ずかしい。

それと沙樹ちゃんの笑顔が可愛すぎてやばい。

可愛いのはさておき、アプリで話していた時も思っていたけど、実際に会話してもリズムが合うというか、初対面だけどすごい居心地が良い。

アニメの話で盛り上がっているとスイーツが届けられ、美味しいスイーツと沙樹ちゃんの幸せそうな笑顔を堪能し、カフェを出てメインの目的である映画館へと向かう。

事前に取っておいたチケットを発券し、座席につく。

うわ、隣に座るって距離近いな!!

なんだか良い香りするし…

くすぐり映画

本編が始まる前の予告が流れている時間は落ち着かなかったけど、始まってからは映画の世界にどっぷり浸かり、沙樹ちゃんに気を取られて内容が頭に入ってこない、のようなことはなかった。

映画館を出たのは17:00ごろで、季節は冬なので辺りはすでに少し暗くなっていた。

あらかじめ話していたデートはカフェからの映画だけで、通常ならばこれで解散の予定だ。

この後の話はせず、映画の話をしながら新宿駅まで一緒に歩く。

映画の話をしつつも、頭の中では解散したくがないためにどうすべきかを脳をフル回転させていた。

「映画館で聴く歌ってすごい良いよねぇ。エンディング聴きいっちゃった」

そうだ、これだ!沙樹ちゃんとの会話に活路を見出した。

「わかる〜!そ、そうだ。今からカラオケでエンディング歌って帰らない?ほら、すぐそこにあるし」

なんと都合の良いことに、ウタヒロが目の前にあった。

「うん。いいよ」

「よっしゃ!!」

「ふふふっ。そんな歌いたかったの?」

「え?いや、うん。そうそう」

誘えたことの喜びがつい出てしまったのだが、そうゆうことにしておこう。

くすぐりカラオケ

予約は1時間でとり、指定された部屋へ向かう。

「504、504…あ、ここだ」

たくさん小部屋が並ぶ中で自分のたちの部屋へ。

ガチャっとドアを開けると、2人が座れる程度のソファが1つに、丸いクッションのような椅子が2つ机の下に転がっているだけのすごい狭い部屋だった。

「せまっ!!」

ウタヒロは学生に優しい安いカラオケではあるが、今まで入った中でダントツ狭い。

「ほんとだ。1人用の部屋みたいだね〜」

一応レディーファスト?と思いドアを開けたままにして、沙樹ちゃんを中へ先に入れる。

俺はどこに座ろうか…そう迷っていると。

「ここ、いいよ?」

沙樹ちゃんが自分の座る横をポンポンと叩きながらそう声をかけてくれる。

「そう?ありがと」

お互いコートなどを脱ぎ、再び座り直すと、すごいドキドキしてきてしまう。

お互いソファの端にいるのだが、15cmの定規は確実に入らないくらいの距離だ。

映画の時は座席ごとに仕切りがあったけど今はそれもない。

え、沙樹ちゃん全然動揺してなさそうなんだけど?

タジタジになっているとカッコ悪いので、余裕ぶることにする。

「さっきのエンディング、これだよね?」

沙樹ちゃんがタブレットを操作してそう声をかけてくる。

「うん!これ!」

キーの高い男性ボーカルの曲で、テンポも難しくて歌える気がしないけど、まぁノリでいくしかない。

歌う気満々と思われているはずなので、歌は上手いと思われてそうだけどそこは気にしたら負けだ。

曲が流れ始めると、お互いマイクをとり歌う。

映画を見る前にサビだけ何回か聴いたことあったけど、サビ以外はあんまり覚えていないし、2番なんてさっき初めて聴いたので全く上手く歌えないが、沙樹ちゃんも似たようなものだったらしく2人で笑いながらノリで乗り切る。

「この曲知ってるのかと思ってたよ」

「ごめん。さっき映画館で聴いてめっちゃ良いと思っただけで全然詳しくない」

「ふふふっ!な〜んだ。ちょっとお腹空いたし軽く何か頼んでい?」

「うん、いいよ」

そういえば、カフェでスイーツを食べてから何時間も経過していたので、確かに小腹が空いている。

沙樹ちゃんがタブレットを手に取り、一緒に見やすいように座る位置を近づけてきて、お互いの服が触れ合うほどの距離感になった。

近い近い近い近い近い近い近い!!!!

「じゃあポテトと〜〜、う〜〜ん」

タブレットを操作しながら注文する商品を選ぶ沙樹ちゃん。

やばい、こうゆう時、やはりフェチ心が疼いてしまう…

目を瞑っても香りで欲を駆り立てられる…

もう、だめだ…ちょっと、ちょっとだけ…

メニューを覗き込みつつ、タブレットを操作している沙樹ちゃんの手の甲をサワサワとくすぐってみる。

「ふふっ!なに、どうしたの?んっ」

手を払いのけることはせず、くすぐったさを我慢しながらそう聞いてくる。

くすぐっておいてなんだけど、嫌がられるものだとばかり思っていたのでこの状況は想定外だ。

しかし沙樹ちゃんの反応が可愛くてサワサワは止められない。

「いや、手、綺麗だなと思って」

「そうかな?ふふふっ!ねぇ、くすぐったいんだけどっ。ああっ、んふふっ!もぉ!大河くんあと選んで!」

しばらくサワサワされたままメニューページをめくっていた沙樹ちゃんだったが、ついに俺にタブレットをパスしてきた。

画面横を見てみると、ミスタップしまくったのかポテトが6個になってしまっていた。

「ポテトこんないらないよね?」

「うん。大河くんが意地悪するからでしょっ」

俺はポテトの注文数を1に修正し、他に何か食べたいものがあるかを探す。

すると、俺がやったのと同じように、沙樹ちゃんも俺の手を指先でサワサワしてきた。

「うっ…くくく。ねぇ、選べないでしょ」

「んー?同じことしてきたでしょー?」

沙樹ちゃんが顔を覗き込んでくる。

くすぐったさもあるけど恥ずかしさが強くて、まともに座っていられない。

沙樹ちゃんに背を向けてタブレットを操作する。

「あー、逃げた!いいもーんだ」

いじわるっぽくそう言うと、背中を上からスーッとなぞられる感覚が。

「あっ、ちょ、それだめっ、くふふ」

「こっち向いてくれたら手に戻してあげるよ?」

大人しそうな沙樹ちゃんだけど、こんなSっぽさがあるとは…

くすぐったくて笑ってしまっている表情を見せるのが恥ずかしいので、沙樹ちゃんに背中をなぞられたままオーダーを終える。

いや、背中をこのままくすぐっていて欲しかったからという理由が大きいかもしれない。

「はぁ、頼み終わった〜〜」

タブレットを机に戻し、ソファにもたれかかる。

「うん。ありがと。ピクピクしてて可愛かったよ?」

「か、かわいいと言われても…」

「ふふふっ!反応楽しかったからもっとゆっくり選んでてもよかったのに」

「くすぐったくて、1つしか選べなかったよ。はい、じゃあ仕返しするから後ろ向いて」

言うのにちょっと勇気のいるセリフだったが、なんだか沙樹ちゃんは受け入れてくれる気がする。

「え?私のが仕返しだったんだけど!?」

「俺背中くすぐってないもん」

「まぁ、そう、だけど…うぅ〜」

縮こまって肩をすくめながらも、俺に背中を向けてくれた。

よしっ。予想通り、沙樹ちゃんはくすぐられるの断固拒否のようなタイプではないみたいだ。

背中の中央の凹んだ部分に指をいれ、下へスーッと滑らせる。

白いブラウスは光沢のあるサテン生地のようなもので、めちゃめちゃ滑りが良い。くすぐり界隈でいうぐら服とも言えるのではないだろうか。

「あっ、ふふふ!うぅ、それダメなのぉ!ひひひ!」

俺もくすぐりには弱い方だが、沙樹ちゃんはそれ以上に弱いようだ。

笑い声も可愛いし、背中がピンと伸びたりと反応も可愛い。

やばい、くすぐりフェチとしては最高のシチュエーション。やめられない!!

背中で縦横無尽に人差し指を動かし、さらなる弱点を探していく。

どこを触っても反応はしているけど、どうやら背中のしたの方、腰のあたりがビクビクと動いていてくすぐったそうだ。

くすぐりフェチとしてはどうしても弱点を探してそこを集中してくすぐりたくなる性を持っている。

「んふふっ!やっ、だめっ!あははは!やぁ、そこ!あひひひひ!あははは!もぉ終わり!!」

ギブアップなようでソファに背中をつけて防がれてしまった。

はぁ、くすぐりプレイをしているわけではないし、これ以上執拗にくすぐるのは諦めないとかな。

こんな可愛い子をくすぐれて良かったと思おう。

「はぁ、くすぐられるとすごい疲れる」

沙樹ちゃんは座る体勢を直し、俺の方へ近づいてくるのでほぼゼロ距離になる。

服と服が触れ合う距離ではなく、沙樹ちゃんの肩が俺の二の腕あたりに当たる感覚が伝わってくる。

「わかる。なんか力抜けるよね」

「うん…なんか眠くなっちゃう」

ボソッとそう呟くと、沙樹ちゃんは俺の肩に頭を預けてきた。

少しドキッとしたけど、なんだかそんな雰囲気は感じていたので過剰に反応はせずにいられた。

やばい、さっきよりさらに温もりが伝わってくる。

1分ほどそのまま無言のままお互いの体温を感じたまま過ごすと、俺の手を沙樹ちゃんが自身の膝の上に乗せて手の甲をサワサワしてきた。

「ん…くすぐったいし、なんだか痒い…」

「ふふ。よく耐えられるね」

寄り添いながら手をこちょこちょされてるって、最高すぎるシチュエーションじゃないか??

てか、俺が恋人としたかったくすぐりそのものと言っても過言ではない。

これは、俺もくすぐり返してもいいんじゃないか?

サワサワされている手は沙樹ちゃんの膝の上にあるので、そのまま指をグーパーと動かして膝をくすぐってみる。

「あっ!あははっ!それは無理だよぉ!!」

刺激が強すぎたのか、沙樹ちゃんに手を抑えつけられる。

しかし膝から俺の手をどけることはせず、俺の手首や手の甲を両手でこちょこちょしてきた。

やはり、くすぐられるのに嫌悪感はあんまりないんだろうな。

「あれ、くすぐったくない?」

耐えられる程度のくすぐったさだったので、沙樹ちゃんの膝を握ったまま動かさずにいるとそう尋ねてくる。

「んー、まぁくすぐったいけど、ギリギリ大丈夫かな」

「え、すご。よく耐えられるね?」

「沙樹ちゃんはなかなかくすぐり弱そうだもんね」

そう言いながら膝を一瞬だけくすぐってみる。

「あはっ!もぉ!….。くすぐり弱いんだけどさ、今まで友達とかにされた時よりくすぐったい気がする」

やばい、俺のくすぐり技術が上手いのがバレてしまう…

するとコンコンと扉がノックされて店員さんがフードを持って入ってきた。

俺たちは別にいけないことをしていたわけではないけど、反射的に少し距離をとる。

店員さんは「またイチャイチャしてる客か」と心の中で唱えているのだろう。

チラッとこちらを見て机にポテトとスナック菓子を置き、何食わぬ顔で去っていった。

「なんかびっくりしちゃったね」

沙樹ちゃんは俺たちの間にできた隙間を埋めるように距離をつめ、ポテトをパクパク食べ出した。

俺も小腹が空いていたので、しょっぱいポテトと甘いチョコ菓子を交互に食べる。

すると、沙樹ちゃんが自分の膝をポリポリ掻いている様子が視界の端に入る。

「ごめん、痒くなっちゃった?」

「うん、ちょっとね。いいよ気にしなくて」

「サワサワじゃなくてしっかりくすぐれば良かったね。ごめん」

「いやいや!軽く触られるだけでやばいんだから!てかさ、大河くんくすぐるのうまくない?」

ぎくっ。

くすぐりフェチだからくすぐるのが上手いだなんてバレたら引かれる…

「そんなことないでしょ。沙樹ちゃんが弱すぎるだけじゃない?」

そう言いながら、沙樹ちゃんの背中を再度スーッとなぞってみる。

「あはっ!」

沙樹ちゃんが急なくすぐったさに驚いて後ろにのけ反り、俺の手は背中とソファに挟まれる。

「あ、ごめん。痛くなかった?」

急にくすぐったのは俺なのに、俺の手を心配して背中ををソファから離す沙樹ちゃん。

「全然大丈夫だよ」

解放された手を戻そうかと思ったが…ここは…

勇気を振り絞り、手を背中から沙樹ちゃんの腰に回す。

ちょっと驚いた様子は伝わってきたけど、拒絶はしてこない。

このままで、いいのかな…?

やってしまったか…?と不安になっていると、沙樹ちゃんは嫌がることはなく、むしろ受け入れたように頭を肩に乗せて寄りかかってきた。

や、やば、心地よい温かさ、そして髪から漂ってくる良い香り。

性癖とは厄介なもので、どうしてもくすぐりたい欲を抑えられない。

腰に回した方の手の人差し指で、横腹をクルクルなぞってみる。

するとピクピクと震えながら俺の胸元で「ふふふ」と笑う。

すごいくすぐったそうにしているけど、手は自分の太ももをグッと握って我慢してくれている。

非フェチなら我慢せずにすぐ抵抗するものかと思ってたけど…

我慢されると、少しくすぐったさを強めてみたくなるのがくすぐりフェチの性だ。

クルクル回していただけの人差し指を、カリカリと素早く動かしてみる。

「あはっ!うぅ、くぅ、くすぐったいよぉ、これはぁあああ!あはは!」

けど我慢の限界きそうで、今にも太ももから手が離れそうだ。

俺はマッチングアプリで知り合った初対面の非フェチだということを忘れ、いつものくすぐりプレイの時のように、沙樹ちゃんの両手首を片手で握って抵抗できなくする。

「あぁっ、あははは!ねぇ、ずるいぃぃ!ひひひ。あん、ねぇ、くすぐったすぎるってばぁあ!あはははは!!」

指一本でくすぐったくさせるのは俺の得意技だ。

これに沙樹ちゃんは身体をクネクネさせながら笑い続ける。

だがいくら男女の力の差があるとはいえ、力強く抵抗されれば、両手を片手の握力で抑えるのは難しいはず。

沙樹ちゃんの手も動いてはいるけど、そんな本気で抵抗しているわけではないのだろう。

え、もしかして、くすぐられるの好きなのか…?

いつまでくすぐっていいんだ?

至近距離で見る笑顔は可愛すぎるし、笑う吐息が首にかかりそれがくすぐったがっているということを感じさせ、どんどん興奮してきてしまう。

さ、最高すぎる…

今までの本格的なくすぐりプレイより幸せな気もする。

もうちょっと激しくしてみようかなと思った時……..

『プルルルル』と部屋に備え付けられた電話が鳴り響く。

くすぐる手を止め、受話器に向かう。

え、もう1時間経ったの?時間経つの早すぎん?

腕時計を見ると確かに部屋に入ってから1時間くらい経っているので、終了のお知らせに間違いないだろう。

延長するしか…

沙樹ちゃんに許可を取らずそう答えようと決意して受話器をとる。

「終了5分前でーす。お待ちのお客様・予約のお客様が多数おりますので、延長は不可となっております。よろしくお願いします」

「あ、はい…」

延長は不可。

え…こんなことある…?生殺し?

ソファに戻ると、沙樹ちゃんが少し涙目になりながら上目遣いで見つめてきていた。

「もう時間だってさ。延長もできないって」

「そっ、そっか…あと1,2分してから出ても大丈夫だよね?」

「うん。5分前って言ってたから大丈夫だと思う」

そう答えると、俺の手を握り、脱力し切っている熱った身体で寄りかかってきた。

再びくすぐる雰囲気ではなく、そのまま心地の良い体温をお互い感じながら無言で残りの時間を過ごす。

受付で精算を済ませ、外に出て自然と駅へと向かう。

外の涼しい風で俺の思考も冷静になってきた。

やばい、初対面で、それに非フェチの人をこんなくすぐるとか、やばくないか…?

疲れ切って俺にもたれかかっていただけなのでは…?

現に今も会話することはなくなんだか気まずくて無言だ。

新宿駅のJRの改札に到着し、俺は別の路線のため「じゃあ、またね。楽しかったよ」と声をかけて沙樹ちゃんを見送る。

「うん。私も。またね」

ちょっと恥ずかしそう?疲れてる?しょんぼりしてる?

読み取れない表情で返事をしてきた沙樹ちゃんは改札を抜け、人混みに消えていってしまった。

また会える・・・?

はぁ、今日、やらかしちゃったかな…

くすぐるのはめっちゃ楽しかったんだけど、普通こんなくすぐられたら嫌だよな…?

自分の欲のせいで相手が楽しそうと思い込んじゃってたかも。

後悔の念から、今日のお礼と次回の話についてメッセージ文を打ったり消したりを1時間ほど繰り返していた。

グダグダしてても仕方ない。よしっ、送ろう!

と文字を打っていると、まだ送信はしていないのだがメッセージ欄が動く。

どうやら沙樹ちゃんからメッセージが届いたようだ。

今日はありがと!楽しかったよ

今回で終わりで…のような連絡ではなくて、心底ホッとした。

こちらこそありがとう!
今日はごめんね、ちょっかい出しすぎちゃって…

ううん、楽しかったから大丈夫だよ!
くすぐったかったけど。笑

くすぐり過ぎたよね、ほんとごめんっ🙏🏻

大丈夫だってば!
むしろ、私の方こそごめん。
最後なんか態度悪い感じになっちゃったと思う。

沙樹ちゃんが謝ることじゃないでしょ!
俺が疲れさせたせいで…

そうじゃないの。
あのさ、今ちょっと電話できる?

うん。大丈夫だよ

そう返事をすると既読がつき、すぐに電話がかかってくる。

このマッチングアプリ、電話機能まであったのかと今になって気づいた。

「もしもし?」

「あ、大河くん。今日はありがとね」

「うん。こちらこそ。電話って、どうしたの?」

「あ、あの、最後私の様子変に見えてたと思うから、申し訳なかったなと」

「いやいや。俺のせいだから沙樹ちゃんは気にしなくていいよ?」

「大河くんのせいじゃなくて、さ。もっと一緒にいたかったんだけど、その・・・」

疲れたわけでも、怒ってたわけでも無かったのか。

それはそれで良かったんだけど、何か言いにくそうなので、何を言われるのか不安になりつつも相槌を打ちながら続きを促す。

「うん。その、どうしたの?」

「その、ね?く、くすぐりあったりするの、もっとしたいなって思ったんだけど。くすぐられた直後に、まだしたいなんて恥ずかしくて言い出せなくって・・・」

え…え!?

何を言われるのかヒヤヒヤしていたのだが、身体の体温が一気に上昇するのを感じる。

「そ、そう、だったんだ!やり過ぎたと思ってすごい心配してた…良かった…」

「こんなくすぐられたの初めてだったし、苦手なはずだったんだけど、なんか嫌じゃないなと思って。むしろ、カラオケで電話きてくすぐりが終わってからさ・・・もうちょっと、とか思っちゃったりして。けど言えなくて・・・」

ま、まじか、こんなことあるのか・・・?

「俺もさ、電話きて延長できないって知った時絶望したよ。もっと、沙樹ちゃんのことくすぐってたかったなって」

「ふふふっ。恥ずかしいなぁ」

「じゃあさ、今度またデートの時くすぐりっこしようか」

「うんっ!けどカラオケってドアから中透けて見えるし、店員さん入ってくるかもだし、なんか恥ずかしいよね・・・」

こうゆうとき、くすぐりフェチである俺は提案したい場所がある。

ちなみに、マッチングアプリで初回デートを終え、次デートでホテルなんていう積極性は俺にはない。

しかし、すぐに言うのはなぜか憚れるので、ちょっと考えた風に装ってから答える。

「んーー、確かにそうだねぇ。んーーーー。あっ、そうだ。漫画喫茶とかどう?個室だし誰も入ってこないよ?」

「あー!いいね!!今流行ってるよね!?普通に部屋みたいなやつ、どこだったっけ?」

「快活クラブ、かな?」

「あぁ、それだ!行ったことあるの?」

「それがなくて、俺も行ってみたかったんだよね。YouTubeとかでよく快活クラブ見てさ」

行ってみたかったのはこれが本来の理由ではなく、快活でプレイをしてみたかったからというのは内緒だ。

「私も!ドリンクバーもあるし、たくさん笑えるね?」

「そうだね。てか、そんなたくさんくすぐっていいの?」

ずっと非フェチだから気をつけないとと思って接していたので、つい質問してしまった。

「う、うん…あんま激しいのはちょっと怖いけど。今日みたいのなら、たくさん、いいよ?」

電話の向こうで恥ずかしがって顔を赤くしているのが想像できてめちゃめちゃ興奮してくる。

「やった!ずっと沙樹ちゃんの笑顔が見れるんだ」

「うぅ…くすぐられてるとこ見られるの恥ずかしいんだからね?それと私もたくさんくすぐるからね?」

「うん…恥ずかしいのは俺もすごいわかる」

俺はくすぐりフェチの中ではくすぐるのが好きな”ぐり”としての位置付けだったけど、くすぐられるのも嫌じゃないし、なんなら今日沙樹ちゃんに軽くくすぐられてから”ぐら”としても目覚めてしまいそうになっていた。

「はぁ。早く会いたいな」

「っ!?」

ちょっとそれは反則だろっ!!少し心の声が漏れてしまった気がする。

「あ、今少し照れた?」

どうやら電話でも聞こえるくらいの声量が出ていたらしい。

「そりゃ、照れるでしょ!けど、そうだね。俺も会いたい。明日も明後日も大学で5限まであるしなぁ」

5限となると、18:00を過ぎてしまう。来週末まで待つか…?

「明日の授業後は、ダメかな?」

「え、いいけど、結構遅くなっちゃうよ?」

「終電までに帰れれば全然大丈夫だよ」

「そっか。じゃあ、早速明日にしよっか」


こうして次回のぐりぐらデートの予定が決まった。

電話を終え、身体中から幸せオーラが溢れ出ている気がする。

完全に容量オーバーしていて、今なら幸福感を半分分けたとて、俺の幸福度はMAXだろう。

アクセスの良い新宿でまた会うことなり、そこから快活でぐりぐらデートということになった。

やばい、寝れるはずがない。

明日の授業も集中できるはずがない。

はぁ、楽しみ…


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